2012年3月14日水曜日

IGDA 理事選挙:3/18日まで投票受付中です

現在本家 IGDA が理事会 (Board of Directors) 役員の選挙を実施しています。
2月末次点で有効なメンバーシップをお持ちだった方には選挙に関するEメールが届いているはずですので、会員の方はチェックしてみてください。

そちらに投票に必要なパスワードが記載されています。
投票ページで、 IGDA に登録している電子メールアドレスとこのパスワードを入力してください。


投票ページはこちら

アクセス先でメンバー情報を入力し、投票する候補者を選択してください。


なお、チェックボックスは4人全員を選択できるようになっています。
各候補者の経歴については名前の隣にあるリンクから確認できます。

氏名と経歴:



  • Kate Edwards:IGDA Localization SIG 創立者、シアトルチャプター理事会員、
    2011 年 IGDA MVP 他多数

  • Ed Fries:
    マイクロソフトゲーミングスタジオ 元バイスプレジデント他多数

  • James Kosta:
    2002年よりIGDAメンバーとして活躍
     
    Jillian Michaels’ Fitness Ultimatum 2009、Rock Band、Brave Arms の開発に携わる

  • Sheri Rubin:
    IGDA シカゴチャプター 理事会員、QA SIG、 Women In Games SIG、 創立者、
    GDA Chicago Game Jam オーガナイザー


18日まで残り日数は少ないですが、IGDAをさらに「会員の意見を反映する団体」とすべく、ぜひ投票をお願いいたします。



2012年2月6日月曜日

GDC2012 JAPAN PARTY(1st announcement)

GDC2012 JAPAN PARTY 

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【HOST】IGDA JAPAN
【DATE】March 9th (Friday)  17:30-20:30
【Restaurant】Canton Seafood & Dim Sum Restaurant
【Location】655 Folsom Street, San Francisco, CA 94107, USA
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GDC Japan party hoted by IGDA Japan chapter!
Please welcome to our party and communicate with Japanese game developers with delicious Chinese foods and drinks.

【Attention】This is a private party and please buy the tickets before. Please bring a ticket for each guests. We will not accept any guests without tickets.

We will sell the tickets at noon in February 10th(Japanese time) in Eventbride.
URL is coming soon!









2011年12月26日月曜日

CEDEC SCHOLARSHIP STATEMENT OF ACCOUNTS

IGDA Japan, December

Notice of CEDEC SCHOLARSHIP statement of accounts.
(measure = Yen)

income                  0
expenditure    160,290
balance        -160,290

a bill of expenditures
  • CEDEC PASSES    @20,000 x 6 = 120,000
  • Lunches                                      5,990
  • Traffic fees1(taxi)                            890      
  • Traffic fees2(taxi)                          1,250 
  • Traffic fees3(taxi)                          1,520  
  • Traffic fees4(JR)            @330 x 8 = 2,640 
  • Social gathering           @3,500 x 8 =28,000
At first, The passes of CEDEC would be paid by IGDA foundation, but they would be paid by IGDA japan finally.

2011年12月5日月曜日

Notice of New IGDA Japan Coordinator


IGDA Japan, October

Notice of New IGDA Japan Coordinator

The following is a notice regarding the International Game Developers Association (IGDA) Japan Chapter's appointment on October 1, 2011 of Kenji Ono to the post of Coordinator.

1. Details Regarding the Incoming Coordinator
New Post: Coordinator
Name: Kenji Ono (小野憲史)
Previous Post: SIG-Glocalization Co-Chair

2. Background Information
Kiyoshi Shin, the outgoing coordinator, took the position of IGDA Tokyo (currently IGDA Japan) coordinator in 2002, re-launching the chapter while also participating in it to the present day. Thanks to his nine and a half years of work, IGDA Japan was able to achieve its founding mission statement, “To contribute to the advancement of (Japanese) games and the games industry through the creation of a community for game developers that will allow the sharing of information and the subsequent creation of an environment allowing for improvement through mutual, friendly competition.”

Additionally, as of 2011, a new mission statement was set forth: “To contribute to the advancement of (Japanese) games and the games industry via creating an ever-lively environment by building on Japan’s regional advantages and using dynamic information exchange tools that have been optimized by high-tech industries.” In order to accomplish this mission, Kenji Ono has been appointed the new coordinator of IGDA Japan, and will work toward the further vitalization of the chapter. Furthermore, Kiyoshi Shin will continue his participation in IGDA Japan operations from the post of vice-coordinator, further strengthening its structure.

3. Effective Date
October 1, 2011

4. Full Name and Brief C.V. of the New Coordinator
In 1994, Kenji Ono (小野憲史) became an editor of the console gaming magazine Game Hihyō [Game Criticism] (Pub. Micro Magazine), and was appointed as its editor-in-chief in 1999. He retired from the company in 2000, and has been active as a freelance games journalist since then. Additionally, he has taken part in IGDA Japan operations from its founding days in various capabilities. In 2009, he founded and became co-chair of the Glocalization SIG, which he continues to be active in. He has also participated in GDC since 2003, where he has created IGDA connections. Hosted IGDA Japan’s first roundtable discussion at GDC 2011. For CEDEC 2011, worked together with IGDA to award student scholarships for the first time.

(Translation: Ko Ransom,i18n Force@igda Japan)

2011年9月25日日曜日

Gamasutra 記事翻訳:ケーキは嘘じゃない:効果的な実績をデザインする秘訣 パート 3

はじめに

以下は Gamasutra の Features として公開された記事のうち、原著者に翻訳・公開の許可を得られた記事を Internationalization Force のメンバーが翻訳したものです。

  1. 原文の著作権等はすべて原著者に帰属します。
  2. 誤訳、誤植がある可能性があります。発見された場合は当記事のコメント欄にてお知らせいただければ幸いです。
  3. 本記事の公開を快諾してくださった Lucas Blair 氏に深く感謝します。

なお本記事は 3 部構成で、それぞれこちらから御覧いただけます。

ご意見ご感想などございましたら Twitter ハッシュタグ #igdajif までお寄せください。今後の活動の励みとさせていただきます。




ケーキは嘘じゃない:効果的な実績をデザインする秘訣 パート 3

著:Lucas Blair




[研究者でありゲームデザイナーでもあるルーカス・ブレア博士が、ゲームの実績デザインにおけるベストプラクティスの定型化に役立つ現代の学術研究の基礎を示す、全 3 回にわたる連載。今回はその最終回である。パート 1 とパート 2 の原文はこちらから、日本語版は上記を参照されたい]


始めに、本連載の概括から述べよう。第 1 部で述べたとおり、現在さまざまなテーマを扱った数多くの研究が行われており、それらは実績のデザインの指針となり得る。本連載で、私は現在ゲーム内で実績がどのように用いられているかを分析することで実績デザインの特徴を分類し、それを共有しようと思う。


本課題の目的は、実績のデザインからアクションのメカニズムを抽出することだ。実績についてはこれまでにも、プレイヤーのパフォーマンス、モチベーション、態度に影響するという研究結果が出ている。


今回、分類については可能な限り包括的になるよう努めたが、今後さらなる議論や改訂も必要になるだろう。しかし当面は、実績の可能性を効果的に引き出すために必要となる議論の良い叩き台になると考える。


本連載のパート 1 と 2 の内容は大筋において抽象的で、扱ってきた内容もパフォーマンス測定やプレイヤーのモチベーション、情報の提示方法など多岐にわたっていた。 このためパート 3 では、これまでに触れてこなかった、特定の種類の実績と、その潜在的な利用方法について検討していきたいと思う。


第3部では、次のコンセプトについて言及していく。
  • 否定的な実績
  • 通貨としての実績
  • 累積型 (Incrementalを意訳) 実績とメタ実績
  • 競争型の実績
  • (非競争型) 協力型実績

否定的な実績

通常、実績はプレイヤーが特別で肯定的なことを成し遂げたときに付与されるが、中には極端にひどいパフォーマンスに対して贈られる、全く正反対の条件で解除される実績も存在する。このようにプレイヤーが盛大に失敗したときに付与される実績が、「否定的な実績」である。「Command & Conquer 3」で公式ランキングの順位で20位以上離れた格下の相手に負けると解除されるものや、PS3 版「God of War」で指定回数連続して死亡すると付与される「継続は力なり (Getting My Ass Kicked)」トロフィーなどがこれにあたる。


否定的な実績は、デジタルな傷口に塩を塗りこむようなものである。この種の実績は、獲得したプレイヤーの競争心や主体性を損なうもので、最終的に遊んでいるゲームの充足感を損なうものである。プレイヤーは、遊んでいるゲームに否定的な実績が含まれることを知るとできる限り避けて進めようとする。そして避けようとする気持ちを終始払拭できずに遊ぶことになり、最終的には疲弊してゲームを十全に楽しめなくなるのである。


また否定的な実績は、ゲームのデザインフローと相まってさらに負のコンボを起こす。稚拙なレベルデザインや有効に機能していないゲームメカニクスのせいで死に続けたプレイヤーは、「ヘタクソー!」と言うかのような実績を冷静に受け取ってはくれない。このような場合、プレイヤーは自身の技能ではなくゲーム自体を責めることになる。


ベストプラクティス: 否定的な実績は使わない。手こずっているプレイヤーの助けとなるようなフィードバックを提供するシステムを作る。

通貨としての実績

獲得した実績は、時にゲーム内の仮想通貨として使用されることがある。この種の実績はポイントやコイン、スターといった形式でプレイヤーに付与され、ゲーム内アイテムや現実のグッズ購入に用いられる。小額決済モデル (訳注:いわゆる "アイテム課金") を採用したゲーム、例えば「League of Legends」ではゲームを遊ぶことで時折獲得できる第二の通貨が存在する。


実際、実績というのは仮想通貨にうってつけだ。輝かしき記録であり、既定の要件をクリアする必要があり、プレイヤーはすでに重要なものとして認識しているのだから。しかし、実績を通貨として使用することは、プレイヤーに対してさまざまな影響を与える。


「あるパフォーマンスの報奨として通貨を与える」行為については、じつにさまざまな調査が行われている。たとえば、通貨の報酬は物品的な報酬よりもタスクに対するパフォーマンスへの影響力が大きい。これは、通貨のほうがプレイヤーの自由度が高い (何を購入するか決定できる) からだと推測される。何を適切な報酬とするか? その決定の責任を負うのはデザイナーだ。


最近では、一部の学校組織が通貨の報酬を用いて一定の成果を上げている。一部のケースでは、通貨的報酬を提供したことでクラス出席率やテストの成績、果ては登校率までが向上したという。なお、別の研究でも同様の効果が報告されているが、この場合、向上が見られたのは報酬が「インプット」に関連付けられている時だけだった (アウトプット」と関連付けられている場合には効果が見られなかった)。これは「規定以上の成績を獲得した」(訳注: = アウトプット) などではなく「何時間勉強したか」(訳注: = インプット) のような行為に対して報酬を与えられた場合、という意味だ。ここで肝となるのは「学生が良い就学姿勢を見せたら報酬を渡すことで、成績は後からついて来る」という考え方だろう。


通貨的報酬に関する議論でよく議題となるもうひとつの事項は、物品的な報酬のそれと共通している。すなわち、「通貨的報酬は報酬を受け取る側の本質的なモチベーションを低下させる」ということだ。プレイヤーは最終的に、ゲームよりも報酬システムを意識するようになってしまうのである。この種の報酬システムを最大限活用し、プレイヤーを退屈なタスクに没頭させているゲーム会社は 1 社ではない。通貨システムは、他の報酬プログラム (Reward Program) と同様、報酬がプレイヤーの関心を集めすぎてしまう結果、プレイヤーのクリエイティビティを弱めてしまうことが多い。


ベストプラクティス: プレイヤーに通貨的報酬を提供する場合はタスクが完了した時に提供するようにし、多大なコントロール感 (訳注: 自分の判断に基づく行動が予期した結果を生み、自分にとって望ましい状況を作り出せた、という感覚) を与えないようにする。また、通貨システムはゲームを補強するために用い、その通貨の獲得がプレイヤーがゲームを遊ぶ主目的にならないようにする。


累積型実績とメタ実績

通常、実績はひとつのタスクを完了したときに獲得されるものだ。しかし累積型 (Incremental) とメタ実績 (meta-achievement) は、複数のタスクを完了した時に獲得される。


累積型実績は、一定の難易度が生じるまで同一タスクを何度も行うことで付与される実績だ。例としては、FPS で敵のキル数が 250、500、1000 に達した時に解除されるものや、「FarmVille」で違う色のリボンを集めた時に解除されるものなどがある。


メタ実績は異なるタスクを完了することで得られる実績を複数集めた時に解除される実績である。たとえば「World of Warcraft」で "Chef (シェフ)" という称号を手に入れるには、料理関連の実績をすべて獲得する必要がある。


この 2 種は両方とも、指導上の「土台」または「補助輪」として使うことが可能である。これらは一見すると複雑なタスクに見えるが、細かく分解していくとトレーニングプログラムのように構成されている。

また「タスクを細かく分解する」ことで、プレイヤーがその後より複雑なタスクに直面した時に、構造を把握しやすくなるという利点もある。


通常、累積型実績とメタ実績は獲得するまでに長い期間を要する。長期的な報酬制度のようなものだとも言えるだろう。そして長期的な報酬制度は、(単一のアクションで解除される) 短期のものよりもパフォーマンス向上を引き出す効果が強いというデータがある。また長期的な目標を設定することで、プレイヤーがそれを達成しようとしてゲームを長時間遊ぶ、という利点もあるだろう。


一方でこの種の実績には、潜在的な欠点もある。プレイヤーが、自分では何も決められず、目の前に撒かれたパンくずを追いかけているだけだと感じると、自主性が失われてしまうのだ。だからこそ、実績の数、間隔、そして用意するチャレンジのボリュームには細心の注意を払うべきなのである。

ベストプラクティス: ここで紹介した 2 種の実績は、プレイヤーの関心を長期間にわたり維持したり、関連するアクティビティへと導いたりする際に使う。累積型実績は時間的にも距離的にも充分な間隔を持たせ、プレイヤーが「コントロールされている」と感じさせないようにする。

競争型の実績

競争型の実績は、直接的または (あるタスクのスコアなど) 間接的な方法で他のプレイヤーと対決する必要がある実績だ。この種の実績は、個人で、またはチームで協力して対戦相手を倒すことで獲得できる。


ある調査では、指定された任意のタスクに対する総合的な満足感は、競争によって向上するという結果が出ている。競争で優れた結果を出すことは内発的動機づけの強化につながるというのはこれまでにも証明されてきている。これはプレイヤー自身の競争力に対する意識を高めるためだ。また、競争が求められる環境も、繰り返し行われる単一タスクのパフォーマンスを向上させる効果がある。


特にコンピューターサイエンスのクラスでは、クラスをより盛り上げるために競争の要素を組み込み、成果を上げている。


だが「競争のある環境」は、肯定的な結果を示す調査はあるものの、特定の状況では競争は避けるべきだとの結果を示している調査も存在している。


たいていの場合、競争的環境は学習プロセスを阻害する傾向がある。理由の一つには競争的環境では利己的行動に走りやすく、また他者を手助けしにくくなることが挙げられる。また競争は、学習者の自己効力感 (訳注: 「自分は達成できる」という自信) に好ましくない影響をもたらすことも分かっている。これはつまり、プレイヤーが自身やチームメイトに厳しくあたることを意味する。勝負に負けた場合にはその傾向はより一層強くなる。


高いスキルを持つプレイヤーは競争的環境を好み、また先述の好ましくない要素の影響もあまり受けない傾向にある。ゲーム自体に慣れているため、競争要素が加わったとしても多大なストレスを受けないのだ。


この他、配慮が必要となるのが各プレイヤーのモチベーションだろう。実績に対するモチベーションの高いプレイヤーは競争型タスクを比較的楽しむし、モチベーションの低いプレイヤーに比べて内発的興味 (intrinsic interest) も高い。一般にゲーマーは、実績に対する総合的なモチベーションは高いが、これはゲームの種類によって大きく異なる。つまりターゲット層をよく理解し、実際に遊ぶプレイヤーにとって最も「気持よく遊べる」環境が何かを理解することが肝要と言える。


ベストプラクティス: 競争型実績をゲームで使う場合は、プレイヤーがゲーム自体に完全に慣れて、これ以上新要素を学習しなくて良い状態で導入する。

(非競争型) 協力型実績

協力型実績は、ゲーム内の目標を協力して達成するプレイヤーが獲得する実績である。この種の実績は多くの場合、他のプレイヤーとやりとり (intaract) が発生するマルチプレイヤーモードで用いられる。グループ向けタスク (モンスターを倒すなど) の報酬や、マルチプレイヤーゲームに組み込まれてチームワークの醸成支援 (FPS でキルアシストを 1000 回行うなど) などがこれに当たる。


多数の調査でも、協力型環境はパフォーマンスを向上させるとの結果が出ている。ピアモニタリング(訳注: 原文は "Evaluating Peers = "ピアの評価時"、内容から "Peer Monitoring、同種の活動を行う関係者間の相互評価と判断) においては、協力型環境というのは学問的達成や自尊心の向上、積極性の増進などと関連付けて考えられている。チームワークを要求する報酬制度は、個人単位でのそれと比較してパフォーマンス向上効果が非常に高いのである。


この他にも、協力プレイには「一人では達成できない、バラエティに富んだ目標を提供できる」という素晴らしい利点がある。この利点を有効に活用するには、ベテランプレイヤーが経験の浅いプレイヤーと関わりを持つようにするよう実績をデザインするべきである。


「City of Heroes」の助手 (Sidekick) システムはこの良例だ。調査の結果でも、職場でメンター (Mentor) を割り当てられた見習いは、そうでない者と比較して出世率や仕事に対する満足度が大幅に高いという結果が出ている。またこの種のシステムでは、メンター自身もパフォーマンスや社会的地位の向上といった利益を享受できる。


このように多くの利点がある協力型のしくみだが、それでも関連リスクというものは存在する。そのリスクのひとつがグループ間での態度のかたよりだ。これが生じた場合、全体の意思決定がおかしな方向へ進むことが多い。このような状況になると、個人であれば絶対にしないようなお粗末な決断をチームとしては下す、というようなことが発生する。


この他、「プロセスの損失」(Process Loss、集団に期待される効率水準と実際の遂行の落差) も時に問題となる。これはコミュニケーションや手助けに余分な労力が必要になり、チーム全体のパフォーマンスが落ちるために生じる問題だ。ゲームでは特に、技術的な制限からコミュニケーションの問題で「プロセスの損失」が生じやすい。これは MMO のレイド (Raid) 時に、グループメンバーの一部がボイスチャットできない場合を想像すると分かりやすい。


この他、グループの規模によって生じる問題には「社会的手抜き」(social loafing) がある。大規模グループでは各人のパフォーマンスが可視化されず、そのため目標達成に向けた努力をしなくなる状況が起こりやすい。「社会的手抜き」はそのような場合に発生する問題だ。


ベストプラクティス: 協力的環境を育むには、習熟度の高いプレイヤーが低いプレイヤーを助けると付与される実績を用意するという方法がある。協力型実績で対象とするグループは比較的小規模に抑え、「社会的手抜き」や「プロセスの損失」を減らす。 実績獲得の評価基準は、グループという環境の中で各人が残すパフォーマンスを評価するものにする。


以上



<<著者あとがき>>


本稿が、今後さらなる研究が望まれる「実績」というかなり複雑なテーマにいくばくかの光を当てられていれば幸いです。なお本稿を書くにあたり、様々な研究分野の結果を拝借してゲームデザイナーが使いやすいように変形させる必要がありました。これはこの種の概説における課題の一つと言えると思います。


RETRO lab では、本稿で触れたいくつかのトピックの関連事項のうち、実績デザインに関する理論を強固にする上で必要となる「実績の分類」について研究中です。具体的には、ゲーム内で種類の異なる実績を入れ替えてプレイヤーに与える影響を評価したり、楽しさの度合い (Amount of enjoyment) やプレイに費やした時間といった要因を検証したりしています。


なお、ラボでは、本研究の結果は明らかになり次第、顕著な成果について継続的にゲームコミュニティーに向けて公開していきます。過去数週間にわたり、コメント・意見をお寄せ下さりありがとうございました。今後も引き続き実績のデザインに関する活発な議論がなされ、そのきっかけとして本稿が多少なり貢献することができれば、これに勝る幸せはありません。


本稿を執筆するに当たり、指導にあたってくださった Dr. Clint Bowers、ならびに協力してくれた James Bohnsack、Katie Procci、RETRO Lab のメンバーに感謝の意を表します。


各トピックの詳細に関する資料:

  • Deci, E. L., & Cascio, W. F. (1972, April). Changes in intrinsic motivation as a function of negative feedback and threats. Paper presented at the meeting of the Eastern Psychological Association, Boston.
  • Stajkovic, A. D., & Luthans, F. (2001). Differential effects of incentive motivators on work performance. Academy of Management Journal, 44(3), 580-590.
  • Condly, S., Clark, R. E., and Stolovitch, H. S. (2003). The effects of incentives on workplace performance: A meta-analytic review of research studies. Performance Improvement Quarterly, 16(3), 46–63.
  • Fryer, Roland. 2010a. Financial Incentives and Student Achievement: Evidence from Randomized Trials. Working paper, Harvard University.
  • Amabile, T. M., Hennessey, B. A., & Grossman, B. S. (1986). Social influences on creativity: The effects of contracted-for reward. Journal of Personality and Social Psychology, 50(1), 14-23.
  • Reeve, J., & Deci, E. L. (1996). Elements of the competitive situation that affect intrinsic motivation. Personality and Social Psychology Bulletin, 22(1), 24-33.
  • Lam, S., Yim, P., Law, J. F., & Cheung, R. Y. (2004). The effects of competition on achievement motivation in Chinese classrooms. British Journal of Educational Psychology, 74(2), 281-296.


ようやく翻訳完了です。本翻訳記事が皆様のお役に立つことを祈りつつ、今後も各種活動進めていきます!
ご意見ご感想は #igdajif までお寄せください。活動の励みにさせて頂きます。


翻訳担当メンバー:

矢澤 竜太(ヤザワ・リュウタ)

元フリーランス英日ゲーム翻訳者、現在はゲーム開発業界一年生でローカライズ業務に奮闘中。IGDA Japan i18n Force (Internationalization Force) 代表。
愛のあるゲーム人を応援するためボランティア翻訳してる。今年も CEDEC アツかった。今度は GDC でローカライズ成功事例の講演だ (目標)! / Twitter: lye_

2011年9月23日金曜日

スカラーシップ感想6


CEDECスカラーシップの最後の感想です。今回はGDC2011にも自費で参加した、立命館大学の堀田亮介君です。

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IGDAの活動の一つとして、今年初めて設置されたCEDECスカラーシップ。スカラーシップとして認められると、日本を代表するゲームディベロッパーを4社訪問することができ、さらにCEDECのレギュラーパスが無料になる。応募条件は実質エッセイを提出することのみで、こんな面白そうなものは挑戦してみるしかない!  と思い、ある意味好奇心でメールを送ったのが参加のきっかけでした。

最初に合格の発表があったときには、僕の元に連絡は来ませんでした。しかし、数日経ってから諸事情でキャンセルが出て、繰り上がりで合格ということに。僕が合格した理由は、おそらくGDCに単身で参加したということだと思います。来年のCEDECスカラーシップに参加したい人は、GDCに行ってみる、というのもありかもしれません。英語なんてYesとNoとThank youが分かれば、どうとでもなります。

さて、初日に訪れたのは、株式会社イニス、キューエンタテインメント株式会社、株式会社トライエース、株式会社サイバーコネクトツー東京スタジオの4社様。どの会社でも、普段は目にすることのできない開発環境や、なかなか聞く機会のない話を聞かせてもらえて、とても為になりました。

学生にとって、ゲーム会社の人が実際に働いている姿を見る機会はとても貴重です。足りなかったとすれば、もっと色んな人の話を聞きたかったという点でしょうか。僕ら学生にとって一番近い距離にある、新人の方の話なんかも是非聞いてみたかったです。しかし、会社を訪問したときも業務で忙しそうでしたので、難しいのだろうなとは感じました。全体的にドタバタした一日になりましたが、その分内容は非常に濃かったように思います。

CEDECは去年も参加していたので今年で二度目、ということになるのですが、前回とは違って、あまりジャンルにこだわらずに多種多様なセッションを受講するよう心がけました。そのことが功を奏したのか、去年よりも楽しく有意義な選択を取ることができたと思います。また、CEDEC後に開かれる飲み会にも三日間とも参加してきました。僕は元々人見知りな人間なので、あまりこういった飲み会などは得意ではないのですが、せっかくの機会なのでできる限り出席するようにしています。参加しても、結局ほとんど知っている人としか話さなかったこともよくありました。今でもあります。それでも一年前なんかと比べると、随分成長したのではないかなと思っています。

今回のこのCEDECスカラーシップに参加できたことは光栄なことでした。出発する前と帰ってきてからでは、様々な面、特に気持ちの面で大きく変動があったように感じています。スカラーシップや飲み会で出会った仲間たちの勢いにも、取り残されないようにしなくてはなりません。スタジオツアーでお世話になった4社様には本当に感謝しています。皆様から直接授かった知見は、これからも大切にして自らを磨いていきたいと思います。そしていつの日か、何かの形で恩返しができればと思います。お世話になりました。ありがとうございました。

来年のスカラーシップがどういった形に変わっていくのかは分かりませんが、今年よりも更によりよいものとなることを期待しています!(立命館大学映像学部三年生 堀田 亮介)

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This year, the IGDA established the CEDEC scholarship. Those awarded the scholarship are able to visit four game developers, all representative of the Japanese games industry, and are also given a free regular pass to CEDEC. Because all that is required in order to apply is a personal essay, I essentially sent an application in out of curiosity, thinking that I had no choice but to make an attempt at something that looked so interesting, and was accepted.

When scholarship recipients were first announced, I did not receive a notification. However, after a few days, one recipient canceled due to various circumstances, and I was awarded a scholarship as an alternate. I believe that the reason I was awarded a scholarship was most likely because I had attended GDC on my own. Those who are thinking of applying for a CEDEC scholarship next year might want to try going to GDC. As far as English, you’ll be able to manage as long as you know “Yes,” “No,” and “Thank you.”

On the first day, we visited 4 Tokyo studios, iNiS, Q Entertainment, tri-Ace, and CyberConnect2. At all of these companies, I was able to see development environments and learn about things that I would normally not be able to see or hear, making it a very valuable experience. As a student, the opportunity to actually watch people perform the work that they do at a game company is also valuable.

If there was one thing that I thought was lacking, I think that it would have been useful to be able to speak to more kinds of people at the companies. I strongly wanted to be able to speak to freshly-hired employees, as they are the closest people at a company to students like ourselves. However, the companies seemed busy when we visited, and I felt that it would be difficult to do this. Overall, while it ended up being a very frantic day, it was also a very substantial and packed one.

This was my second time attending CEDEC, as I attended last year as well, but unlike my first time, I decided to attend a variety of different kinds of sessions, not focusing too much on one specific genre. This decision was a fruitful one, as the sessions I chose this year were even more interesting and worthwhile than those I attended last year.  I also participated in nighttime CEDEC parties on all three days. As I’m a shy person by nature, parties like these are not my strong suit, but I made an effort to make the most of the opportunity and go to these events. Despite attending these parties, I generally only spoke to people I already knew, both this year and last. However, compared to last year, I think that I have made a significant amount of progress in this regard.

It is an honor to have been able to participate in this year’s CEDEC scholarship. I feel that I have changed in a number of ways, especially with regards to my attitude, since returning. I also know now that I cannot allow myself to fall behind the level of enthusiasm shared by other students on the scholarship and those I met at parties.

I’d like to thank the four companies who allowed us to tour their studios. I will treasure the expertise I directly received from everyone at these companies, and will use it to better myself. And, someday, I hope to be able to repay everyone’s kindness. Thank you very much for your hospitality. While I do not know if or how the scholarship will change next year, I hope that it only continues to become an even better experience! (Ryosuke Horita / Ritsumeikan University)

(Translation: Ko Ransom,i18n Force@igda Japan)

2011年9月22日木曜日

スカラーシップ感想5


CEDECスカラーシップの感想第5弾です。今回は中京大学の津坂真有さんです。

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CEDECスカラーシップで得た最も大きなものは、クリエイターお一人お一人が考えていること・思っていることを直に聞けたことでした。

今までクリエイターのお話を聞くことができるのはせいぜいゲーム雑誌やネットのインタビュー記事、ゲームショウなどの舞台、Twitterのふとしたつぶやきでしかありませんでした。チーム作業がほとんどのゲーム業界では個人個人のクリエイターが見にくく、見えていてもあくまで外側から見たゲーム業界の形にしか過ぎません。

全員ではありませんでしたが、ひとりのクリエイターが何を考え、どうゲーム制作に向き合っているのか知ることができた今回の機会を本当に有り難く思っています。

特に起業を考えている私にとって、代表の方や地方に本拠地を構えているメーカ様のお話は非常に参考になりました。

私は3歳からMSXに触れていたほどのゲーム好きですが、メディアアートという別の分野を歩んできました。

何でも直感で済ますことができてしまう芸術とは違い、人に楽しんでもらうためにどのようなメディアを用いれば良いのか、どのタイミングでどうすれば人がハマり込むのかということを熟知したクリエイターさん達への尊敬の念が堪えません。願わくば、そのノウハウをもっと外部に出して欲しい。

「人を楽しませて幸せにさせる」ことができるゲームのノウハウは、世界を良い方に変えるためにきっと応用できることでしょう。

ソーシャルゲームがコンシューマゲームの売り上げを超えたらしき日本のゲーム業界。これからゲームが時間を取って楽しむものか隙間時間に少しずつ楽しむものかどのような方向に進むのか分かりませんが、ユーザに何を届けたいのかというエンターテイメントの基本を忘れず精進したく思います。

重ね重ね、CEDECスカラーシップ関係者の皆様と見学させて頂きましたメーカの皆様、ありがとうございました。(中京大学 津坂真有)

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To me, the most valuable part of my CEDEC scholarship was the ability to directly hear from various creators one by one about their thought processes.

Before, the only chances I had to hear creators speak were, at best, through interviews in magazines and websites, at large settings such as the Tokyo Game Show, or through statements they made on Twitter. In the games industry, which for the most part involves collaborative work, it is hard to pick out individual creators from the group as a whole, and even when I could, my perspective was always that of an outsider looking at the industry from afar.

While I was not able to hear from every creator I met, I am very grateful for the opportunity given to me by this scholarship to learn from individual creators about their thought processes and approaches to game development. As someone who is thinking of starting their own company, it was especially useful for me to hear from head representatives of companies, as well as makers with headquarters away from major cities.

While I am a lover of games, to the point of even becoming engrossed with the MSX from the age of 3, I have been following a path in a separate field, media art. Unlike traditional art, which is immediately taken in simply by the senses, game creators are well-versed in how to utilize media in order for someone to have fun, or how to time certain events in order to engross a player, and my respect for those with this knowledge is immeasurable. Hopefully, this know-how will be spread beyond just the games industry. I am certain that games-related know-how on how to make people happy and have an enjoyable time has the ability to change the world for the better.

In the Japanese games industry, it appears as though the sales of social games have surpassed the sales of consumer games. While I do not know which will be the future, games that are enjoyed over long sessions or games that are enjoyed one spare moment at a time, I hope to work hard to never forget the basic idea of entertainment, “what do we want to bring the user?”

Once again, to those involved in the CEDEC scholarship and to everyone at the makers that hosted our tours: thank you very much.(Mayu Tsuzaka / Chukyo University)

(Translation: Ko Ransom,i18n Force@igda Japan)